2776.今日の植物(2259):ケントロセマ
ケントロセマは、マメ科 Centrosema 属(ケントロセマ属)の植物で、The Plant ListによればCentrosema 属に分類される種は49種があるとされています。
ウイキペディアの情報によりますと、この属の植物は、アメリカ大陸原産の蔓植物だということです。
英語名はbutterfly peas(蝶豆)、このブログにも登場したClitoria属(ユニークな?属名の)もチョウマメと呼ばれていますが、別属の植物です。
切手に描かれているCentrosema virginianum種は、ウルグアイからアルゼンチン北部、アメリカ東部、バーミューダの熱帯、亜熱帯地域に分布しているということです。また西インド諸島にも広がり、アフリカ西部にも自生息を広げているということです。
らせん状の蔓を持ち、紫系あるいはラベンダー色から白に近い色の花を咲かせます。
写真です。
ケントロセマ・ビルギニアヌム Centrosema virginianum
●ウイキペディアによりますと、右の写真のハチが潜り込んでいる部分が、受粉させるために昆虫に対応して独特の形をしているのだそうです。
切手です。手元に3種類がありました。
ケントロセマ・ビルギニアヌム Centrosema virginianum
1989年 バルバドス発行 1980年 キューバ発行
(普通切手) (野生の花)
●キューバの切手と一緒に発行されたセットはこちらです⇒切手植物図鑑
ケントロセマ属の一種 Centrosema sp.
1974年 ニカラグア発行(野生の花)
●こちらのセットは⇒切手植物図鑑
今きづいたのですが、このニカラグアのセットのMerremia tuberosaを描いた切手の画像が誤っています。修正しますが、ちょっと時間をください。
2775.今日の植物(2258):ミルキア
ミルキアは、フトモモ科 Myrcia属(ミルキア属)の植物で、The Plant Listでは406の種があるとされていました。
ウイキペディアの情報によりますと、この属は770の種を擁するとされていて、双方の内容には違いがあります。ウイキペディアによれば、この属の植物は中央アメリカ、南アメリカ、メキシコ及び西インド諸島地域に分布しているとされています。
切手に描かれているMyrcia citrifolia種について外のサイトに情報がありました。
それによりますと、この種はカリブ海域から南アメリカに至る非常に広い地域に分布しているのだそうです。それらの地域の荒れた環境でも生存できるところから、分布範囲を広げたものと考えられます。
英語名はred rodwood、明るいピンクの葉が目立つ植物で栽培されてもいるようです。さらに、葉には柑橘系のよい香りがあり、小さな甘い味の果実を持っていて鳥がついばみに来るのだそうです。そういえば、種小名の citrifoliaは「ミカンに似た葉の」という意味ですから、形かあるいはこの香りのことかもしれません。
写真です
ミルキア・キトリフォリア Myrcia citrifolia
●右の写真を見ると、似ているのは葉の形状でしょうか?
切手です。
ミルキア・キトリフォリア Myrcia citrifolia
1989年 バルバドス発行(普通切手)
●この切手と一緒に発行されたセットはこちらです。⇒切手植物図鑑
18種類の切手で構成された魅力的なセットです。
2774.今日の植物(2257):ティサノツス
ティサノツスは、ユリ科 Thysanotus 属(ティサノツス属)の植物で、The Plant Listによればこの属に分類される種は51種があるということです。
ウイキペディアの情報によりますと、Thysanotus 属の種は約50種のうち45種は西オーストラリア州だけに分布していて、残りの数種はニューギニア、東南アジアから中国南部にまで分布域を広げているということです。
切手に描かれているThysanotus tuberosus種についてウイキペディアに情報がありました。それによりますと、この種はcommon fringe lily(普通のフリンジのあるユリ?)と呼ばれているということです。
この英語名はこの花の形から来ていると思われます。9月から翌年4月にかけて紫色の花を咲かせます。オーストラリアの南東部では最もカラフルな花だそうですが、一日で散ってしまう花でもあるようです。種小名のtuberosusはこの植物が食用になる根を持つことから来ています。
写真です。これもネットから借用しています。確かにフリンジがあでやかな花です。
ティサノツス・ツベロスス Thysanotus tuberosus
切手です。
ティサノツス・ツベロスス Thysanotus tuberosus
2005年 オーストラリア発行(普通切手)
2773.今日の植物(2256):アクティノディウム
アクティノディウムはフトモモ科 Actinodium 属(アクティノディウム属)の植物で、この属に分類される種は切手に描かれているActinodium cunninghamii種の1種だけという1属1種の植物です。切手の発行国であるオーストラリア西部固有の種で、swamp daisy(沼地のデイジー)と呼ばれているようです。
湿気のある砂地を好むようで、西オーストラリア州のAlbany近くの海岸に分布しているということです。
園芸植物として育てられるものもあるようですが、花期が短く、十分な湿気と日よけが必要だそうですから、育てにくい植物かもしれません。
ウイキペディアの情報によりますと、属名のActinodium はギリシャ語由来で「車輪のスポークに似た」という意味があるということです。
写真です。これもネットからお借りしています。
アクティノディウム・クニンガミイ Actinodium cunninghamii
切手です。
アクティノディウム・クニンガミイ Actinodium cunninghamii
ループ付きタオル アンパンマン
2005年 オーストリア発行(普通切手)
●この切手と一緒に発行されたセットはこちらです。⇒切手植物図鑑
2772.今日の植物(2255):ヴァティカ
ヴァティカは、フタバガキ科 Vatica 属(ヴァティカ属)の植物です。Vatica 属に分類される種の数を調べてみたのですが、これもThe Plant List とウイキペディアで大きく食い違っていることが分かりました。The Plant Listではその数は5種だけだとなっているのですが、ネット上のPlant of the World Online では190種があると表示されていて、ウイキペディアでもそれに従う形で多くの種名が挙げてありました。そのウイキペディアで挙げてある種名の多くがThe Plant Listでは、「unresolved」とされところは、前回のホペア属の場合とよく似ています。
この相違、フタバガキ科に固有の問題なのか、よくわからないところです。
そのウイキペディアの記事では、「ヴァティカはフタバガキ科の植物の属名である」として、上記のように多くの種名が挙げてあるだけという簡単なものでした。
ということですが、そのPlant of the World Onlineで切手に描かれているVatica bantamensis種に関する情報を得ることができましたので、それをご紹介します。
それによりますと、Vatica bantamensis種は樹高30メートル程度の樹木で、自生しているのはインドネシアのUjung Kulon National Parkだけなのだそうです。材は建築用や造船用に使われること、さらにはArenga obtusifolia(ヤシ科 クロツグ属)という外来植物に圧迫され、この種は絶滅の危険性が極めて高い植物に指定されているということです。
写真です。ネットから借用です。切手に描かれたVatica bantamensisの良い写真がなかったものですから、他の種も取り上げました。
(左)ヴァティカ・バンタメンシス Vatica bantamensis
(中)ヴァティカ・ラサク Vatica rassak
(右)ヴァティカ・キネンシス Vatica chinensis
●種小名のbantamensisは「Banten(インドネシアのジャワ島の州の名前で、Ujung Kulon National Parkもこの州にあります)の」という意味、次のrassakはこの種のマレーシア語の名前から来ており、最後のchinesisは「中国の」という意味です。
切手です。
ヴァティカ・バンタメンシス Vatica bantamensis
2009年 インドネシア発行(地域の動植物)
●この切手の含まれているセットはこちらです。⇒切手植物図鑑
インドネシアから発行されたこの「地域の動植物」シリーズは、2008、2009、2010年にそれぞれ切手11種セットで発行されています。いずれも、動物と植物がセットで描かれていて楽しいシリーズになっています。